第七帖【紅葉賀】大江能楽堂 10月2日(土) CDリリース

紅葉賀 源氏物語 山下智子 大江能楽堂 大阪楽所
デザイン 東京図鑑鈴木衛氏

 

第七帖 「紅葉の賀」

若き源氏の君 渾身の舞

 

 

とりわけ手をつくしてお舞いやしたお姿は

入綾の時などは

その美しさはぞっと寒気をおぼえるほどどして

この世のもんとも思えしまへん 

 

 

 桐壺の帝が朱雀院行幸の催し物を藤壺に見せたいと行った試楽で、光源氏は頭の中将と青海波を見事に舞い、人々の涙を誘う。弘徽殿女御だけは源氏の美しさを呪い、藤壺は罪の意識でその舞を観る。行幸当日、源氏は再び青海波で絶讃を博して正三位に昇進する。
 源氏の密通により懐妊した藤壺は源氏を遠ざける。落ち着きのない源氏に、正妻葵上は冷たく接し、源氏は北山で見初め自邸に引き取った幼い紫上(藤壺の姪)を一層可愛がる。
 元旦、左大臣家で源氏は、葵上の態度に自身のありようを省みる。
 二月、藤壺は源氏とそっくりな男皇子を出産、帝の疑いもない喜びように二人は罪を恐れる。源氏は混乱した気持を二条院で紫上を相手にすることで慰める。そんな中、源氏 は源典侍という好色な老女官との逢瀬を頭の中将に見つけられ閉口する。

 帝は退位して新皇子を東宮に立てようと考え、藤壺を中宮に立て、源氏は宰相(参議)に 昇進。弘徽殿女御は藤壺の立后を深く恨む。

 

 ***

 

源氏の君のあでやかな舞に、燃える紅葉も色あせるほど。

輝かしい行幸にかさねられた恋の闇は、皇子の誕生によって、

壮大な物語の運命の大河に漕ぎ出すのです。

 

 

グレー部分は時間の都合により今回は省略致します。

 


【京ことば源氏物語を音源として未来に遺す】ということ、

これはこれまで果たせないできた、恩師中井和子先生とのお約束でした。

ずっと自分にゴーサインを出せずにいたのですが、考えてみると語りという長い道のりに、自分自身に及第点を出すことなどこれから先もあり得ないだろうというのが結論でした。

語れば語るほどに源氏物語の海は深くなり、眼前の課題の山は高くなり、ゴールという名の到達点などないのです。

少しずつ登っているのなら、通過点である今の語りを録音し、そして次にはまた少し成長した語りを録音する・・・そんな道なら目の前に遠く遙けく続いても歩いて行ける、そう思いました。

奇しくも今年2021年は中井先生の十三回忌の年。未熟ながらもお聞き戴けるよう、心を尽くして準備しようと思います。

 

音楽で参加して下さるのは、雅楽ユニット【天地空(てんぢく)】雑喉泰行さん( 篳篥ひちりき)、江口由美さん( 龍笛)、松岡仁美さん(笙)の御のお三方です。

大阪楽所という正統な雅楽を継承される楽団のメンバーとして活躍しておられます。

不思議な御縁で結ばれて、CDへの参加、そしてリリース記念公演に楽団から十五名もの楽人、舞人の方々に出演して戴けることになりました。

中井先生が天から糸をたぐり寄せてくださったのでしょうか。

 

CDは74分という制限があるため、残念ながら色気おばちゃま源内侍さんのご登場は控えて戴くことに。その代わり、ボーナストラックとしていつものように原文と、天地空さんの一曲を入れたいと思っています。

10月2日(土)発売です。